拒食症と過食症は一見相反するように見えますがどちらも摂食障害になり、その症状や原因には共通点がみられたりします。
それを紐解くためにもまず拒食症と過食症の兆候を次にまとめます。
拒食症の兆候
- 自分の体重や体形が気になってしかたない
- 標準体重でも不安でそれ以下を必死で目指しダイエットに励む
- 食べるのを控えるようになり、食べたとしてもほとんどカロリーのないものを食べる
- お腹が常に空いているので、常に食べ物のことを考えている
- 身近な人に心配されると「たくさん食べている」「体重は変わっていない」など嘘をつくようになる
- 食べた物を吐くようになる
- 時折コントロールが効かなくなりむちゃ食いしてしまう
過食症の兆候
- 自分の体重や体形が気になってしかたない
- ダイエットしなければいけないと強く思っている
- ダイエット食品など管理された食事を準備していても、一度何かを口に入れるとそこからさまざまなものを大量に延々と食べ続けてしまう
- 我慢できなくなっていつも我慢していたような高カロリーの食べ物を際限なくむちゃ食いしてしまう
- 夜中の家族が寝静まった時間に、冷蔵庫をあさってむちゃ食いしてしまう
- むちゃ食いの後などに強い罪悪感を感じる
- ダイエットしたいと強く思っているのに体重が減らない
拒食症、過食症、摂食障害とは
拒食症、過食症の摂食障害は、その背景に精神的な問題をはらむことがほとんどで、それがさらに「食べる」という生物としての根源的な部分に障害が起こすことから心身に様々な不調が現れ、深刻になると死に至ってしまうこともあります。
拒食症と過食症を分けて説明していきます。
拒食症とは
拒食症は正式には精神性やせ症や神経性無食欲症という診断名になります。 特に10代~20代の女性にダイエットをきっかけとして起こることが多かったりします。
体重が増えることへの強い不安から、やがて標準体重では満足できなくなりそれ以下を目指すようになります。
そんな中で少しでも体重が減ると嬉しくなり満足感を得るようになるのです。
次第に自分への要求が大きくなったり、やせているのに太っていると感じるなど自分の状態への認知が歪み、どんどん拒食症が深刻になっていきます。
拒食症には過食制限型と過食・排泄型の2つのタイプがあります。
〇過食制限型
極端に食べるのを制限したり、過度に運動したりする。
〇過食・排泄型
極端な食事制限によって食欲がコントロールできなくなり、それまで我慢していた高カロリーな食べ物を大量に一気に食べ過食する。
その後そのことに罪悪感を覚え、それをなかったことにするために自ら吐き出したり、下剤を乱用して排出したりする。
これらのことを繰り返す中でやせていきますが、それを身近な人が心配するようになると「食べている」とか「べつに体重が減ってるわけじゃない」などと嘘をついて注意をかわそうとするようになります。
仲間との食事会などにも参加しなくなったりして、人との関りも少なくなっていったりします。
過食症とは
過食症は神経性過食症という診断名になります。
こちらもダイエットがきっかけになることが多いですが、ストレス発散のためのいわゆる大食いがエスカレートして発症することも多いです。
一度に大量の食べ物をむちゃ食いしてしまいますが、そのことに対する罪悪感も強く、後で自ら全て吐き出したり、下剤を乱用して排出したりすることもあります。
表向きには普通に生活することができるので、長い間誰にも気づかれない形で過食を繰り返すというケースも多かったりします。
過食症と拒食症で現れる心身の不調
摂食障害では過食症と拒食症を行ったり来たりしてしまう場合もあり、心身に同じような症状が現れることもあります。
〇体の不調
女性の場合生理不順になる
疲れやすくなる
慢性的な疲労を感じるようになる
胃腸をはじめ肝臓、腎臓などの内臓の調子が悪くなる
風邪をひきやすくなる
妊娠しにくくなり、深刻になると妊娠できなくなる場合もある
〇心の不調
気分が落ち込む
ストレスやプレッシャーを感じ続ける
睡眠が十分にとれなくなる
集中力がなくなる
食べ物のことばかり考えてしまう
潔癖になってしまったり、ワーカーホリックになったりなど何かにこだわる
摂食障害で過食や嘔吐を繰り返すことで低カリウム結晶や腎不全、肝不全などを起こすと命にかかわってしまったりします。
特に拒食症は死に至ることが多い精神疾患として知られています。
拒食症・過食症・摂食障害の原因
拒食症、過食症の摂食障害の原因をなかなか簡単に説明することは難しかったりします。
多くの場合きっかけはダイエットであったりストレスの解消であったりなど、摂食障害でなくても誰にでも心当たりのあることだったりします。
しかし、それが様々な要因からどんどんエスカレートして自分でもコントロールを失ってしまうのです。
いくつか要因になるものをあげるとすると、容姿へのこだわりやプレッシャー、自尊心の低さ、強いストレスといったことがあげられます。
容姿の美しさというのは確かに誰の目にも魅力的にうつりますが、美しさの種類というのは一つだけではないはずです。ところが例えばファッションショーなどで活躍するようなモデルのいわゆる「モデル体型」に対して、過度な憧れを抱いてしまう場合もあります。
そしてその美しさを自分にも当てはめようと強いこだわりを持つようになるのです。
しかもその過度な容姿への憧れやこだわりは、容姿をからかわれたりした経験から強固になっていたり、真面目で完璧主義な性格から極度に太ることに怯えているなど、さらに様々な要因が影響しています。
摂食障害になる多くの方は自尊心が低かったりもします。
自分の容姿をはじめ自分の様々な面に自信が持てなくて、それをやせることで補おうとするのです。
やはりなぜ自尊心が低くなってしまったのかということには、例えば親からの虐待であったり、ネグレクト、過干渉のような、生まれ育った家庭環境に問題があったりなど、さらに様々な要因が考えられます。
つまり人生では家庭、仕事、勉強、育児、介護などなどで様々なプレッシャーやストレス、心の傷などを抱えてしまう場合がありますが、そういったことが複雑に影響して摂食障害を深刻にしてしまうのです。
また、他にも、遺伝的な影響もあるのではないかとも考えられています。特定の遺伝子のために摂食障害が起こりやすくなるのではと見られています。
食べたくないのについつい食べてしまい、トイレで吐いていました。本当に辛かったです。
滋賀県東近江市20代女性アルバイト(仮名 池田千穂様)
拒食症で重野整体院さんにお世話になりました。
高校生の時に付き合っていた彼氏に「太い」言われ、それから食べ物をほとんど食べなくなり、気が付けば10㎏以上体重が減りました。
家族から心配されながら過ごしてきました。
時々食べ過ぎることがあるのですが、そんな時はトイレで吐いたり、でも吐いている自分も嫌いで、どうしたらいいのか分からない状態で知人の紹介から重野先生に出会いました。
月に一度くらいの来院で数年お世話になり、少しずつ心と体が整って行きました。
今は、もとの体重に戻り普通に食事をしても自分を責めることなく過ごせています。
重野先生いっぱい色々なストレス話しに付き合ってくださって本当に感謝しています。
お電話ありがとうございます、
重野整体院でございます。